株式会社マンダム（大阪府大阪市）のインドネシア現地法人「マンダムインドネシア」は、チビドンでの化粧品新工場建設が12月竣工するメドがついたことから、現ジャカルタ工場から生産設備を段階的に移設し、2015年6月にも本格稼動することになった。

新工場建設は、インドネシア国内の需要増加やマレーシア、インドシナエリア周辺各国の需要拡大に対応するため2013年6月に約35億円を投じて工事を着工していた。これまでジャカルタ工場は、男性用ヘアスタイリング剤、フェイスケアや女性用メイクアップ、ヘアスタイリング剤など7億4200万個生産（2013年度）。今度の新工場建設によって生産能力は、従来比約1.6倍増える。

マンダムインドネシアは、1969年11月に設立。1993年9月、ジャカルタ証券取引所（現インドネシア証券取引所）に上場した。2014年3月期の売上高は、2兆278億9900万ルピア（日本円換算188億5900万円、（1ルピア＝0.0093)、2015年3月期の売上高計画は、2兆3000億ルピアを見込む。総人口2億4千万人の45％が女性で占めるインドネシアは、女性と中間層を牽引力に東南アジアの一大化粧品市場に躍り出た。すでにインドネシア化粧品市場は、2012年で12兆ルピア（998億円）に達し、2015年には12兆8千億ルピアになり二ケタ成長が続くと予想。

こうした経済の成長に伴う化粧品市場の伸長を見越してマンダムインドネシアは、1999年から美と健康セミナーを開催し、インドネシア女性を取り込んできた。「美と健康セミナー」（写真）は2形態あり１つは、各地域の生活者向けセミナーで、各エリアのBA（ビューティアドバイザー）が地域住民向けで実施するもの。代表的なものとしては就職を控えている高校生に対してメイク講座を実施する。もう１つは、企業向けセミナーで、リクエスしてきた銀行や航空会社、デパート、スーパーなどの従業員にメイクアップ講習を行っている。２形態合わせた実施回数は、2013年度で788回、参加人数2万,767人にのぼる。

マンダム本社では受講者の評価、評判について「リピーターが多く実施企業様とは継続的にパートナーシップが続いている。また、定期的に、PIXY-CMアンバサダーを招待してのイベントを開催しデモンストレーションを実施していることも好評。最近では、東京からメイクアップアーティストを招聘してのトレンドメイクセミナーを開催するなど高い評価を得ている」と現地に根ざした活動に勝算の体。