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次のダイエットは「唐辛子」がくる

次から次へと新しいブームがやってきては、さってゆくダイエットの世界。次のブームは「唐辛子」かもしれないという研究が、2月7-11日に米ボルチモアで開催された第59回生物物理学会総会で発表された。

米ワイオミング大学の研究者Baskaran Thyagarajan博士らは、マウスを使った実験研究段階であるとしながらも、トウガラシに多く含まれるカプサイシンが、白色脂肪の褐色化を促進するという研究結果を発表した。白色細胞とは皮膚の下や内臓に分布し、余分なエネルギーを脂肪として蓄積する。褐色細胞とは鎖骨や胸部などに分布し、脂肪を燃焼し熱を産生する働きを担っている。実験では、マウスにカプサイシン0.001%を含んだ餌を与えて、カプサイシン受容体の遺伝子TRPV1の有無で比較した。遺伝子操作していないマウスでは体重が増えなかったが、TRPV1を欠落させたマウスでは体重増加が見られた。このことから、カプサイシンがTRPV1を介して白色細胞の褐色化を促進していると示唆された。

世界保健機構(WHO)の統計によれば、世界人口の3分の1は肥満または過体重という。エネルギー代謝を刺激する新しい方法、肥満へのダイエットベースサプリメントとしての「唐辛子」が注目されそうだ。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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