アメリカで男性かみそりの刃の通信販売で急成長しているDollar Shave Club（DSC）社（カリフォルニア州ロサンゼルス）は、事業拡大の一環としてヘアスタイリングラインの製造販売を3月25日、発表した。新ライン「The Boogie’s Hairantee」ではヘアジェル、ヘアクリーム、ヘアクレイ、ヘアファイバーなど髪質やスタイルに合わせて整髪を補助するツールを開発、同社のクラブメンバーへの付加価値サービスを追加するほか、新顧客開拓を狙う。同社の公式サイトで各製品10ドル（税別）でオンライン販売を開始。

Dollar Shave Club社はMark Levine 氏とMichael Dubin氏が、男性グルーミング市場で取替え用ブレード（刃）が高額なことに着眼して、会員制で毎月1ドルでブレードのカートリッジセットを通信販売するビジネスとして2012年3月に創設した。現在、1ドル、6ドル、9ドルの３種類のカートリッジ通販を展開。アメリカ国内で170万人を超えるクラブ会員数に成長して、男性グルーミング市場に否定できない影響を与えたとして業界で注目されている。年間カートリッジ売上数は6,200万個で2014年度の売上高は650万ドルに達したという。

同社の攻勢に対して、米大手パーソナルケアメーカーも会員制で取替えのブレード・セットを通信販売するサービスに昨年、参入した。イギリス市場でも同様のベンチャーが活発化してきており、男性グルーミングの新しいビジネスモデルが今後、グローバル市場にどのように波及するのか興味が深まる。