海藻風味の食品開発がヨーロッパで活発
2016.04.4
国際部
市場調査会社ミンテルが、このほどオンラインで発表したデータによると、 海藻風味の食べ物や飲み物の製品開発がヨーロッパで活発になっており、欧米市場で次ぎのスーパーフードとして注目されそうだ。
同社の世界の食料品調査分析によると、欧州市場で2011年〜2015年の4年間に昆布、わかめ、海苔など海藻風味の食品および飲料水の製品開発は147%も増加した。海藻といえば、アジアパシフィック地域での消費量が大半を占めるが、寿司や味噌汁以外で海藻を食べる習慣があまりなかったヨーロッパ人の間で、海藻はビタミン、ミネラルが豊富な植物ベースのタンパク質としてダイエットに取り込まれ始めている。
ミンテル新製品のデータベース(GNPD)によると、海藻風味の新製品開発で特に活発なのはスナック類で、2011年〜2015年にヨーロッパ市場に投入された製品の37%を占めた。次にスパイス類12%、ベーカリー類9%、スープ類8%と占有率が続いた。ヨーロッパの消費者は海藻スナックの多様な開発を期待しており、開発の決め手は“美味しさ”だという。イタリアの56%、スペインの57%、フランスの62%、ポーランドの65%、ドイツの70%の消費者はカロリーよりも味が重要と回答したという。
乾燥した海藻をハーブやスパイスとして調味料に使用することへの有効性を英国の消費者の約36%が同意している。ヨーロッパでは減塩への関心が高いことから塩に代わる調味料としての利用方法の可能性が期待されている。ドイツの消費者の32%、スペインの消費者の42%、フランスの消費者の46%、イタリアの消費者の48%、ポーランドの消費者の57%は塩辛い食べ物を減らすように心掛けているという。 低塩製品に対する消費者の需要が成長するにつれて、ナトリウムの摂取量を減らす食べ物や飲み物の人気があがると予想される。さらに、海藻は酸化防止、抗菌、及びコレステロールを低下させる抗炎症特性などの効用も取りあげられているので、スーパーフードとして欧州での加工製品の開発がより一層、活発化しそうだ。