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睡眠不足で善玉コレステロールが減る

睡眠不足が血管に悪い影響を与えるという研究成果を4月22日、フィンランド・ヘルシンキ大学の広報が伝えた。

睡眠不足が美容と健康に悪いことは良く知られており、免疫系、炎症、炭水化物代謝、および食欲を調節するホルモンの活性化に影響を与えることが発見されている。今回は血中コレステロールにも影響することがわかった。ヘルシンキ大学の研究者らは、遺伝子発現および血中のリポタンパク質レベルの両方で、コレステロールの代謝に対する睡眠不足の影響を調査した。

研究グループのひとりVilma Aho氏は「睡眠不足がからだの機能に与える影響と、疾患リスクを上昇させる可能性を検討した」と述べている。この研究では、コレステロール輸送の調節に関与する遺伝子は、睡眠不足の人では活性が少ないことが判明した。これは、実験室内での結果と、集団レベルでの観察の両方で認められた。

集団レベルのデータでは、睡眠不足の人の方が、十分に眠れている人に比べ、善玉コレステロールとして知られるHDLコレステロールが少ないことが確認されている。このことにより研究者らは、睡眠不足の人で心血管疾患リスクが高いことが説明でき、そのメカニズムの理解に役立つとしている。また、良い睡眠の健康への影響を強調し、健康教育においては食品や運動に加えて睡眠の重要性にも焦点を当てるべきともしている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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