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資生堂、シベリア人参が脚のむくみを改善することを発見

株式会社資生堂(東京都中央区)は、成人女性50名を対象とした試験で、シベリア人参エキスには一度の摂取で脚のむくみを顕著に改善する効果があることを発見した。

シベリア人参は、これまで心身の疲労を防ぐ効果がある生薬として知られてきたが、ヒトでむくみの改善を実証したのは同研究成果が初めて。また、シベリア人参に豊富に含まれる成分「Eleutheroside E(エレウテロシドE)」がリンパ管を強化・機能改善することを世界で初めて明らかにした。

リンパ管は水分や老廃物を回収する役割を担っていることから、脚のむくみ改善は、シベリア人参のリンパ管を強化する作用によるものと考えられる。シベリア人参の新たな効果を見出した同知見は、体内からめぐる健康・美容の可能性を広げる知見として期待される。

受容体Tie2(タイツー)は血管・リンパ管の機能を制御する重要な役目を果たしている。同社は、受容体Tie2を活性化する成分としてシベリア人参に着目し、その美容効果を研究してきた。

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20~30代の女性50名を対象として、シベリア人参エキス100mgを含む飲料と、対照として水をそれぞれ摂取した際の脚のむくみを測定。摂取から2時間ごとに脚の体積を測定した結果、シベリア人参摂取群は、対照群と比べて2時間後、4時間後、6時間後に顕著にむくみが改善されていることがわかった。

摂取後4時間ではシベリア人参摂取群のむくみ率が対照群より約3割改善された。同研究は、受容体Tie2に着目した成分をヒトが摂取した際のむくみ改善効果が科学的に実証された世界初の事例。

被験者自身の実効感を問うアンケートから、「むくみの改善」だけでなく、脚の「疲労」と「冷え」に関するスコアも顕著に改善されることが明らかになった。

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またシベリア人参に含まれる有効成分Eleutheroside Eの生理機能を調べるために、培養したヒトのリンパ管内皮細胞へEleutheroside Eを添加し、受容体Tie2との関係を調べた結果、Eleutheroside Eが受容体Tie2を活性化し、接着因子VE-Cadherin(VE-カドヘリン)を細胞膜へ引き寄せることにより、リンパ管の内皮細胞同士が強固に接着する作用を見出した。リンパ管の内皮細胞同士を隙間なくしっかりと接着させることで、漏れにくい安定したリンパ管へと導く。

これらの研究成果は米国の栄養学術誌「Nutrition Research」の2016年7月号に掲載された。同社はこれら一連の知見をもとに、皮膚にとって重要な役割を担い内外美容の要となる毛細血管・リンパ管に関する研究を今後もさらに推進していく。

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