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海藻成分が欧州スキンケア市場でブームに!?

東南アジアの天然成分が食文化を超え、スキンケアへの応用へと発展しているようだ。例えば大型藻類(海藻や昆布)は、アジアの消費者の健康食品の定番とされていたが、最近の傾向として海藻成分を配合したパーソナルケア製品の開発が欧州市場で活発化している。

海藻成分はヘアケア、スキンケア、ボディケアなど多様に応用されている。アメリカで2010年に創設されたThe Seaweed Bath社はヒバマタ海藻の成分をスキン、ヘアケア製品へ応用した。スクラブ、ローション、マスクなどのスキンケア製品からアルガンオイルと融合させたヘアシャンプー、コンディショナーなど幅広い製品開発を進めている(写真はウェブサイトより)。

英国生まれのスキンケアブランド・ザ・ボディショップは、「SEAWEED SKIN CARE PRODUCTS」ラインでフャイシャルクレンジング製品からナイトセーラムなどアンチエイジングケアまで製品群を広げている。

カナダ生まれのオーガニックスキンケアのSeaflora社は北米のウェルネスのスパサロンを中心に海藻成分に特化したスキンケア販売を展開しているが、「Wild Coast Series for Men」を男性用に開発、昆布から抽出した成分を配合したフェイシャルクレンザー、クリーム、アイジェルなど男性スキンケア市場へ進出した(写真はウェブサイトより)。

グローバルリサーチ会社ミンテルが調査したスキンケアレポート「Facial Skincare and Anti-Aging US 2016」によると海藻成分を配合したパーソナルケア製品を利用した経験のある米ミレニアル世代の4割は、高い関心を持ち、海藻成分を応用した製品のさらなる購買を示したという。このような市場動向の一部をミンテル社はウェブ版ブログ(3月20日付け)で紹介。同ブログ編集者 David Tyrrell氏によれば、米国で海藻成分を配合したボディ、フェイシャルケアの新製品開発は2014年より堅調に成長しているという。海藻は環境に優しく、しかも健康的なメッセージが奏功してさまざまな世代への浸透をみせている、などと分析している。

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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