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①マツキヨ、化粧品事業1991億円規模に、PB化粧品売上比率40%強に

ドラッグストア大手の株式会社マツモトキヨシホールディングス(千葉県松戸市)は、PBブランド化粧品と化粧品メーカーブランド化粧品(仕入れ販売)合わせた化粧品の売上高が2017年3月期で1991億円に達した。

化粧品の売上高に占めるPB化粧品の売上構成比率は、4割強とドラッグストア業界各社の平均比率2割と比べて異常に高い水準にある。

同社がPB化粧品を最初に手掛けたのは、ナリス化粧品と共同開発した「ㇾチノタイム」と同年に「MKカストマー」(2015年末にマツキヨにブランドを変更)を市場に投入したのが最初。その後、2012年に販売し2017年3月にリニュアールした「アルジュラン」や2014年2月にコーセーと共同開発した「インストリュームナイトシールドジェル」を販売。2017年2月には、ナリス化粧品と共同開発した「ブランホワイト」を相次いで市場に投入するなどPB化粧品の開発と販売攻勢をかけている。

この中で、最も販売に力を入れているのがナリス化粧品と共同開発したブランホワイト。
洗顔だけでは、古い角質を落としにくいため、くすみの原因である古い角質を除去することで、素肌を整える。また、メラニンの生成を抑制してシミ・ソバカスを防ぐ美白有効成分として「アルブチン」を配合した。さらに乾燥、くすみがちな肌のうるおいを増すため「アルニカエキス」、「ビタミンC誘導体」、「ガジュツエキス」、「ヒマワリ種子エキス」等の成分を配合し、みずみずしく透明感あふれる肌環境を整えることに繋げた。美白に関心が高い30~40歳代女性を中心に売り込みを図る。

現在、ブランホワイトを含めてPB化粧品のブランド数は、7ブランド。7ブランド合わせた販売品目数は、基礎化粧品やシャンプー、アイメイク商品など全部で2000品目にのぼる。いずれも通販と全国約1550店のマツモトキヨシグループ全店で販売している。

同社では、オリジナル化粧品開発について「本社内に設置したビューティセクションが中心になってPB化粧品開発に力を入れている。PB化粧品開発の基本は、顧客のニーズを分析し即座に商品開発に反映して提供することにある。引き続き顧客のニーズを分析し顧客オリエンテッドに立って化粧品事業に力を入れたい」という。

すでに同社のPBと化粧品メーカー等からの仕入れ販売合わせた化粧品の売上規模は、2017年3月期で1991億円に達した。今後とも、PB化粧品の強化による化粧品事業に力を入れ、さらに成長軌道に乗せる方針。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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加藤勇

顧問記者/ジャーナリスト

元日刊工業新聞編集局部長。欧州、米国特派員を含め記者歴通算45年。ベンチャー、中小・金融政策専門経済ジャーナリスト。「レバレッジ金融至上主義の崩壊」など著述多数。本誌では主に、経済部門、企業取材を担当。

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