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ビタミンDのアレルギー予防効果は不明

ビタミンDを摂取してもアレルギー性疾患の予防にはならないという研究成果が8月11日、「Allergy」オンラインに掲載された。

花粉症やアレルギー性鼻炎はビタミンDで好転する、またはビタミンDでアレルギー体質が改善されるという観察研究がこれまでいくつも発表されているが、それら研究の総合的評価はなされてこなかった。カナダのMcMaster Universityの研究者らによる今回の調査は、2016年1月30日までに発表された、ビタミンDとアレルギー性疾患の関係を調査した研究1932件のうち、無作為化試験1件と非無作為化試験4件を対象にシステマティックレビューを実施したもの。

その結果、ビタミンD補充により、アトピー性皮膚炎(妊婦)、アレルギー性鼻炎(妊婦、乳児)、喘息・喘鳴(妊婦、授乳婦、乳児)、食物アレルギー(妊婦)のようなアレルギー性疾患はビタミンDを摂取しても発症リスクが低下しないとする、確実性の低いエビデンス(証拠)が得られた。小児におけるアレルギー性疾患の一次予防の研究は特定できなかった。著者らは「ビタミンDのアレルギー性疾患の一次予防についてはデータが限られており、その潜在的効果は不明のまま」と述べている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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