ユーグレナ、2017年9月期通期の当期純利益は16.7%増

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2017.11.14

編集部

株式会社ユーグレナ(東京都港区)はこのほど、2017年9月期通期の売上高が前年比25.1%増の138億8600万円、当期純利益が同16.7%増の7億8500万円となったと発表した。ヘルスケア事業において、自社化粧品通信販売及びOEM製品販売が堅調に推移したことなどが背景にある。

セグメント別の業績を見ると、ヘルスケア事業の売上高は前年比25.1%増の138億7660万3000円、セグメント利益は同20.6%増の19億248万5000円となった。

ヘルスケア事業の直販カテゴリーにおいては、自社のスキンケア化粧品ブランド『one』を中心に積極的な広告宣伝活動を実施した結果、食品・化粧品合計の定期購入顧客数が20万人を突破し、売上高が大幅に増加した。また、グループ会社間で物流センター等のインフラを共有するなど、販売コストの削減に努めた。

ヘルスケア事業のOEM・原料・海外カテゴリーにおいては、武田コンシューマーヘルスケア株式会社向け取引等を中心に売上が拡大。また、中国上海市の上海悠緑那生物科技有限公司において、中国市場における「ユーグレナ」食品市場の創設に向けて主にOEM供給を中心に取引先の拡大に努めた。

ヘルスケア事業の流通カテゴリーにおいては、スーパー・コンビニエンスストア向けにカート缶飲料「飲むミドリムシ」の商品ラインアップ拡充やペットボトル飲料の新商品投入等の施策を実施。また、自社の化粧品ブランド『B.C.A.D.』のヘアケア商品取扱店舗が拡大した結果、美容流通における販売も順調に推移した。

ヘルスケア事業のM&Aに関しては、顧客基盤の拡大、広告宣伝・商品開発の連携、物流統合によるコスト削減等を目的として、クロレラ製造販売会社である株式会社クロレラサプライ及び当社OEM取引先であるイースター株式会社(現ヘルスン株式会社)を完全子会社化。ヘルスケア事業の研究開発に関しては、ユーグレナの食品としての機能の解明を進めており、ユーグレナの特有の成分であるパラミロンを継続摂取することにより、肝硬変や肝臓がんの発症につながる恐れがある非アルコール性脂肪性肝炎による肝臓の線維化を抑制することを示唆する研究成果や、ユーグレナ含有食品の摂取による便秘改善効果を示唆する研究結果を公表した。

ヘルスケア事業の生産体制に関しては、ユーグレナの生産設備に関する増産工事を完了し、生産体制を160トンに倍増。また、ユーグレナ特有の機能性成分であるパラミロンを55%以上含有する「ユーグレナグラシリスEX55」を新たに原料として規格化した。

今後は、これまでに蓄積した20万人を超える直販の定期購入顧客から生み出される収益を原資として新たな広告宣伝投資を積極的に実施し、化粧品ブランド『one』を中心としたスキンケア領域の定期購入顧客数の成長を加速化する。これにより、2018年9月期通期の売上高は前年比29.8%増180億円を見込んでいる。

一方、2020年9月期に向けた中期経営目標としては、ヘルスケア事業の潜在的収益力として100億円を掲げている。

参考リンク
株式会社 ユーグレナ

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