健康な人のグルテンフリー食品は特に健康的ではない
2018.02.1
国際部
グルテンフリーの食品が「健康」である可能性は低いという研究論文が1月16日、「Journal of Human Nutrition and Dietetics」オンラインに掲載された。
世界各国で、小麦や大麦に多いたんぱく質の一種であるグルテンを含まない、いわゆる「グルテンフリー」食品市場が拡大している。その一方で、グルテンフリー食品の栄養品質と価格の調査研究は少ない。今回の研究は、英国における10のカテゴリー、679種類のグルテンフリー食品を対象に、脂肪、飽和脂肪、砂糖、塩分および栄養成分の含有量について調査したものである。それぞれの栄養情報および価格は、製造業者およびスーパーマーケットのウェブサイトから系統的に収集した。また、100gあたりの価格を算出し、同じカテゴリーの一般的な食品と比較した。
グルテンフリー食品は、全般的に高~中脂肪、飽和脂肪、砂糖および塩分を通常の食品よりも多く含むことがわかった。グルテンフリーのパンおよび小麦粉製品には高脂肪と砂糖が、グルテンフリークラッカーには高脂肪と砂糖が含まれていた。一般的な食品よりもグルテンフリー食品の方が塩分含有量が高い、また繊維質とたんぱく質含有量が低い傾向にあった。価格の点では、一般的な食品と比較して、グルテンフリー食品は平均159%高かった(100gあたり0.44英ポンド対1.14英ポンド)。
研究者らは「医学的にグルテンフリー食品を必要とする人を除いて、一般的に健康な人にとってのグルテンフリー食品は、健康的である可能性は低い」としている。