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カカオ70%のダークチョコ摂取でストレスレベル減少

高濃度のカカオ(カカオ70%、有機砂糖30%)を含むダークチョコレートの摂取で、ストレスレベル、炎症、気分、記憶、免疫にプラスの効果が見られたという2件の研究成果が4月25日、Institute of Food Technologists(IFT)からプレスリリースされた。研究の詳細は2018年の年次総会Experimental Biology 2018 annual meetingで発表された。

IFTは米国シカゴに本部を置く非営利の国際的学術団体。1939年創立で会員は90カ国、約2万5000人を数える。カカオがフラボノイドの主要な供給源であることは知られているが、認知、内分泌および心臓血管への効果を、ヒト被験者において研究されたのは初めてという。

1つ目の研究は、炎症性サイトカインに焦点を当て、70%カカオのダークチョコレートの摂取がヒト免疫および樹状細胞遺伝子発現におよぼす影響をパイロット実現可能性実験試験で調べたもの。カカオの摂取が、T細胞活性化、細胞性免疫応答、および神経シグナル伝達および感覚認知に関わる遺伝子(潜在的に脳の過形成に関連する)に関係する複数の細胞内シグナル伝達経路を上方制御することを見出した。

2つ目の研究では、70%カカオのダークチョコレート摂取後に脳のガンマ波(25-40Hz)のパワースペクトル密度の応答増加が認められた。この結果から、研究者らはダークチョコレートには脳の神経可塑性を高める効果があると述べている。また、これらの研究では、カカオの濃度が高いほど、認知、記憶、気分、免疫、および他の有益な効果への影響がより大きくなることも示された。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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