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にきびへのケミカルピーリング3種を比較

尋常性ざ瘡(にきび)のケミカルピーリング剤3種類の有効性比較の結果が5月4日、「BMJ Open」オンラインに掲載された。今回の研究では、尋常性ざ瘡治療のためのケミカルピーリング剤の有効性に関する最新12件の無作為化比較試験(RCT)を評価した。患者総数は387人だった。方法論的品質は低〜中程度と高くはなかった。試験全体で重大な臨床的異質性があるため、メタアナリシスは不可能だった。

トリクロロ酢酸とサリチル酸(総改善率:リスク比0.89)、グリコール酸とアミノフルーツ酸(炎症性病変の減少平均差0.20)、ピルビン酸とサリチル酸(優良または良好な改善:リスク比1.11)、 グリコール酸とジェスナー液(自己報告による改善:リスク比 1.00)、サリチル酸とリポオキシ酸(非炎症性病変の減少:55.6% vs. 48.5%、p = 0.878)それぞれの比較において、治療効果に明白な差は認められなかった。サリチル酸およびマンデル酸の併用は、グリコール酸単独よりも優れていた(全ざ瘡スコアの改善率:85.3% vs. 68.5%、p <0.001)。グリコール酸によるピーリングはプラセボよりも優れていた。

一般的に使用されるケミカルピーリング剤は、軽度から中等度の尋常性ざ瘡に対して同様に有効であり、許容されていると考えられた。 しかし、現在の限られたエビデンスからは、ピーリング剤の優劣について論じることはできなかった。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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