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「塩基性青124」の特性、「毛髪は染まり、皮膚は染まりにくい」

ヘアカラー製品の開発に取り組んでいる株式会社マンダム(大阪府大阪市)はこのほど、塩基性染料のひとつである「塩基性青124」に「毛髪は染まり、皮膚は染まりにくい」という特性があることを見出した。これにより、「塩基性青124」を応用したヘアカラーリンスは、染色性を維持したまま、従来品より放置時間を短縮することができるようになった。

「塩基性青124」の毛髪に対する浸透性は、染毛後のヒト白髪を斜めに切断し、光学顕微鏡で観察することにより評価した。断面を観察した結果、同社従来品に配合の青色染料と同様に毛髪表面付近に染料が浸透していることがわかった。

皮膚への浸透性については、表面を染色した培養皮膚を縦に切断し、光学顕微鏡、およびTOF-SIMS(飛行時間型二次イオン質量分析法)を用いて評価。同社従来品に配合の青色染料と比較すると、「塩基性青124」は皮膚内部へは浸透していないことがわかった。

次いで、「塩基性青124」の持つ「毛髪は染まり、皮膚は染まりにくい」特性を応用したヘアカラーリンス試作品を作製し、従来品と比較。その結果、従来品では5分であった放置時間を、試作品では3分に縮めても従来品と同等の染色性を持ち、かつ、皮膚への染まりが抑えられていることが確認できた。

白髪染め用化粧品に使用される染料にはいくつかの種類があるが、その中でもヘアカラーリンスには、塩基性染料が多用されている。塩基性染料の中でも、特に、青色の染料は毛髪をより暗く染める効果が高いため、その選定は非常に重要となっている。しかし、青色染料を多量に配合すると、毛髪だけでなく手や顔などの皮膚も染まってしまうという問題があった。

そこで同社は、皮膚が疎水性であることに着目し、より親水性の高い染料は皮膚に浸透しにくいと考え、同社の安全性基準を満たす染料の中で親水性の高い染料を探索した結果、「塩基性青124」が浮上した。

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