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3Dプリンターの人工骨が頭蓋冠骨の骨再生に有効

3Dプリンターで作製された「超弾性骨(Hyperelastic Bone)」の骨再生促進作用が優れていたという試験結果が51日、「Plastic and Reconstructive Surgery」オンラインに掲載された。

降鼻術などにも用いられるようになった自家骨移植だが、ドナー部位の利用可能性には限界がある。市販の代用骨や同種移植片は入手可能ではあるが、臨床転帰に優れ、広く使用されているものはまだないようである。無数の市販の代用骨および同種移植片が入手可能であるが、劣った臨床転帰のために広く使用されている製品はまだない。

今回、3Dプリンターで作製した「超弾性骨」を用いた頭蓋顔面骨の再生を評価した。超弾性骨はヒドロキシアパタイト90%とポリ(乳酸グリコール酸)10%で構成されており、頭蓋・顔面再建術に多い不規則な三次元欠損にも対応できる。成体雄ラットの8ミリメートル頭蓋冠欠損に対して「超弾性骨」、3Dプリンターで作製したハイドロキシアパタイトを含まないFluffy(乳酸グリコール酸)骨、自家骨(対照)、未処理(対照)の4つの試験を行った。コーンビームコンピューター断層撮影法、マイクロコンピューター断層撮影法および組織学により、標本の新生骨形成を分析した。その結果、8週および12週の「超弾性骨」を用いた場合の石灰化骨量対全組織量の割合は、自家骨移植に対して74.2%だった。Fluffyポリ骨にはほとんど骨形成が見られなかった。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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