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医療用大麻種子抽出物の化粧品応用

医療用大麻種子抽出物を含有した化粧品による皮膚への効果を検討した研究結果が「Pakistan Journal of Pharmaceutical Sciences3月号に掲載された。

大麻を合法とする世界的な流れに伴い大麻製品市場が拡大している。この流れに伴って「大麻コスメ」にも関心が高まっている。現状、大麻種子抽出物はアサ種子油(Cannabis Sativa Seed Oil)の名称で化粧品成分として認められている。ボディローション、洗顔フォーム、フェイスパック、シャンプー・コンディショナーなど幅広い製品に皮膚コンディショニング剤として使用されている。

パキスタンの研究者らによる今回の調査では、アジア人の男性ボランティアを対象に、医療用大麻種子抽出物を用いて製作した皮膚用化粧品と抽出物を含まない対照製品を塗布する3か月間の分割面皮膚トポグラフィー研究を実施した。製作した皮膚化粧品と対照品をそれぞれ右頬と左頬に塗布し、肌の質感パラメーター(エネルギー、コントラスト、分散)、皮膚の表面評価(SELS)、SEr(肌荒れ)、SEsc(肌の鱗屑)、SEsm(肌の滑らかさ)、SEw(肌のしわ)を評価した。

その結果、対照品と比べ、皮膚化粧品はボランティアの肌の質感パラメーター(エネルギー、分散、コントラスト)およびSELSSErSEscSEsmSEw)パラメーターに有意な影響を与えた。医療用大麻抽出物を含有した皮膚化粧品は、最終的に皮膚表面を改善し、皮膚の外観に対するアンチエイジング効果があることが示された。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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