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北米でネイルケア製品による接触性皮膚炎が増加

ネイルケア製品による接触性皮膚炎の増加が問題となっている。北米のデータを用いた接触性皮膚炎の発生状況を調査結果が4月28日、「Dermatitis」オンラインに掲載された。

2001-16年の北米接触性皮膚炎共同研究班データの後ろ向き解析を実施し、ネイルケア製品に関連する接触性皮膚炎の発生頻度、発生部位、アレルゲンを検討した。データセットは接触性皮膚炎患者3万8775症例を対象とした。

その結果、患者の2%でアレルギーパッチテスト反応が1回以上および/またはネイルケア製品に関連する刺激性接触性皮膚炎が認められた。発生部位は顔が最も多く43.0%、次いで手の27.6%だった。アレルゲンはメタクリル酸2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、2-シアノアクリル酸エチル、トシルアミドが多く見られた。メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、およびアクリル酸エチルのアレルギー発生頻度には有意な増加が見られたが、トシルアミドのアレルギーは有意に低下していた。

研究者らは「ネイルケア製品関連アレルゲンの約5分の1は、北米接触皮膚炎共同研究班でも把握しておらず、スクリーニング対象から外れている」と述べ、今後、広範なアレルゲンに対する検査の重要性が示唆された。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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