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ハイドロキノンに代わる美白剤の開発

ハイドロキノンに代わる新しい美白剤の試験結果が10月23日、「Journal of cosmetic dermatology」オンラインに掲載された。

自然界にも存在し、シミの原因であるメラニン色素の合成を阻止する働きで美白化粧品に配合されているハイドロキノンは安定性が悪く、また皮膚への浸透性も高くないなどの使用上の不便さなどから代替品が求められている。今回の研究では、Gem-ジフルオロ化合物族からの新しい美白剤TFC-1067をハイドロキノンと比較し、顔の色素異常を軽減するための忍容性と有効性の両方を評価した。

軽~中等度の顔の色素異常を伴う25~70歳の女性48人を試験対象者とした。全対象者は妊娠またはその可能性がなく、皮膚タイプI~IVの48人だった。試験製品のTFC-1067または2%ハイドロキノンクリームのいずれかのグループに無作為化して顔面への塗布を行った。対象者と治験責任医師による忍容性と有効性の評価は、ベースライン、4週目、8週目、12週目に行われた。

その結果、TFC-1067と2%ハイドロキノンは、8週間の使用後に統計的に有意な美白をもたらしたが、正常部分の肌も明るくしたのはハイドロキノンのみだった。この傾向は12週目まで続き、両グループとも色素異常部分の皮膚を大幅に改善し、ハイドロキノンは正常部分の皮膚も明るくしました。研究者らはハイドロキノンによる正常な肌への効果を「これは必ずしも望ましいとは限らない」としている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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