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雑穀パフが高脂肪食誘発性肥満予防に効果

雑穀を加工して作った「雑穀パフ」の摂取で肥満予防に効果が示唆された実験結果が12月4日、「Food and Chemical Toxicology」オンラインに掲載された。

さまざまな粗粒穀物から抽出されたβ-グルカン、食物繊維、難消化性デンプン、ポリフェノールなどの機能性成分が、腸内細菌叢の調節を介して高脂肪食(HFD)による肥満を予防することが報告されている。今回の研究では、キビ、トウモロコシ、オート麦、大豆、および紫芋を超微細に粉砕し、混合し、次に押し出し、膨化混合粗粒穀物(雑穀パフ)を調製した。HFD肥満マウスを対象に、雑穀パフが肥満と腸内細菌叢に及ぼす影響を調査した。

その結果、雑穀パフ入りの食事摂取が体重増加と脂肪蓄積を減少させ、血糖耐性と血清脂質レベルを改善し、全身性炎症を減少させ、肝臓の脂質生成遺伝子の発現をダウンレギュレートできることが示された。さらに、短鎖脂肪酸のレベルと腸内細菌叢の組成を調査したところ、雑穀パフが短鎖脂肪酸の放出を促進し、腸内細菌叢の多様性を高め、ラクトバチルス菌とビフィズス菌の相対的な存在量を増加させ、抗肥満活性に寄与する可能性があることが示された。現在、雑穀パフを用いたHFD誘発性肥満予防栄養補助食品の開発が考えられている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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