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仏ロレアル、化粧品ブランド「イソップ」を買収

仏ロレアルは3日、オーストラリアの化粧品ブランド「イソップ」をブラジルの化粧品会社ナチュラ・アンド・コーから買収する契約を締結したと発表した。買収額は、25 億 2500 万米ドルと提案されている。買収取引には規制当局の承認が必要で、2023 年第 3 四半期に取引を完了する予定としている。

イソップは、スキンケア、ヘアケア、ボディケア製品において、植物由来の成分、サステナビリティを重視したヴィーガンの製品、そしてユニークな顧客サービスで知られており、世界中のラグジュアリーリテールやビューティー、そしてホテル等ホスピタリティ施設で用いられているグローバル規模のスーパーブランドとして成長。現在、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランド、アジアを中心に約400店舗を展開しており、2022年には中国に進出した。2022年の売上高は、5億3700万ドルを計上。

ロレアルグループの最高経営責任者(CEO)であるニコラ・イエロニムスは、今回の買収について、次の通り述べている。

「私たちはイソップとチームをロレアルグループの一員に迎えることをとても楽しみにしています。イソップは、前衛的な美の頂点というべきブランドです。細部にまで注意深くこだわって作られる製品、アーバンさを兼ね備え、ユーザーの快楽を追求した確固たる高級感。イソップは、現代のあらゆるトレンドに訴求します。ロレアルは、このブランドの、特に中国とトラベルリテールでの巨大な成長ポテンシャルを解き放つことに貢献できると考えています」

ナチュラ・アンド・コーの最高経営責任者(CEO)であるファビオ・バルボサは、次の通り述べている。

「イソップの売却は、ナチュラ・アンド・コーの新しい発展サイクルを意味します。財務構造が強化され、負債比率が改善されたことで、ナチュラ・アンド・コーは厳格な財務規律を行使し、戦略的優先事項、特にラテンアメリカへの投資計画に焦点を絞ることができるようになります。また、ザボディショップ事業の改善を続け、エイボン インターナショナルのグローバル展開にも新たなフォーカスをもって取り組むことができます。イソップブランドの素晴らしい成功に誇りを持ち、イソップの成功だけでなく、ナチュラ・アンド・コーを今日の姿にしたすべてのイソップの関係者に大いに貢献していただいたことに感謝しています。イソップの成長ストーリーはロレアル傘下で続くことを確信しています。イソップがこの新しい章でも引き続き成功を収めることを願っています」

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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