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「L-92乳酸菌」で乳幼児アトピー性皮膚炎症状緩和~カルピス発表

カルピス株式会社(東京都渋谷区)の発酵応用研究所は、NPO法人アレルギー支援ネットワーク(須藤千春理事長)と共同研究で、「L-92乳酸菌」を継続的に摂取することにより、食物アレルギーを合併している乳幼児のアトピー性皮膚炎の湿疹を緩和する傾向と、皮膚の炎症マーカーが低下することを確認。11月28-30日開催された第63回日本アレルギー学会で研究成果を発表した。

同研究所は、「Lactobacillus acidophilus L-92」(以下「L-92乳酸菌」)のアレルギーに関する研究を1999年から始め、これまでに花粉症、通年性アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などアレルギー症状の緩和に関して、学会や論文、雑誌等で発表してきた。

今回の調査研究では、あいち小児保健医療総合センターアレルギー科を受診した生後10ヶ月~3歳未満の、食物アレルギーを合併するアトピー性皮膚炎の患児59名(平均年齢1.8歳)を対象に、「L-92乳酸菌」の継続摂取が及ぼす、アトピー性皮膚炎と食物アレルギーを合併した乳幼児への効果を検証した。研究期間は、2011年6月~2013年3月31日。

調査では、 アトピー性皮膚炎の標準治療に加え、「L-92乳酸菌」の粉末食品を6ヶ月間摂取する方法を採用した。対象を2群に分け、試験群は1日当たり「L-92乳酸菌」を20mg摂取し、もう一方は比較対照群とした。 評価は摂取開始前、摂取開始から1、3、6ヵ月後に実施した。

「SCORAD (アトピー性皮膚炎症状スコア)」「血中マーカー」「患児やその親の生活に関するアンケート」で評価したところ、「L-92 乳酸菌」を1日当たり20mg 摂取することで、アトピー性皮膚炎の湿疹が改善傾向を示し(画像)、血液中のアレルギー指標が改善されたことから、「L-92 乳酸菌」は乳幼児のアトピー性皮膚炎に有効に働く可能性が示唆された。 「L-92 乳酸菌」の継続摂取による有害な事象は認められなかった。

カルピス

SCORAD(アトピー性皮膚炎症状スコア)の経時変化
※p<0.05 は、偶然に起こる可能性は5%以下、を示す。

同社ではこれまでに「L-92 乳酸菌」研究で小児(平均年齢4.7 歳)・成人(平均年齢29.7 歳)のアトピー性皮膚炎に対する効果を確認している。今回の調査で乳幼児に対する効果が期待できることも確認できた。今後は、高齢者など全ての年代のアトピー性皮膚炎に対する有効性を評価するなどして、「L-92 乳酸菌」のはたらくメカニズム解明のための検証を進めていく予定だ。

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