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マンモ検診で発見された乳がんの半分が過剰診断

オランダにおけるマンモグラフィ検診の有効性と過剰診断を検討した調査結果が12月5日、「BMJ」オンラインに掲載された。オランダでは1989年(50-69歳)および1997年(70-75歳)から、2年ごとのマンモグラフィ検診が実施されている(義務化はされていないが費用は国負担)。受診率は約80%という報告もあり、乳がん検診受診率の高い国である。

今回の調査は1989年から2012年のすべての年齢の女性を対象とした集団研究で行われた。1989年の50歳以上の女性におけるステージ2-4の乳がんの発生率は1万人につき168人、2012年は166人だった。マンモグラフィ検診はコホート効果を考慮しなかった場合の死亡率を5%低下させたが、考慮した場合の死亡率に影響はなかった。70-75歳の女性を検診に含めたことと、デジタルマンモグラフィーを導入することで、過剰診断は増加傾向にある。2010-12年で、マンモグラフィ検診受診者の32%に乳がんが発見されたが、そのうち52%が過剰診断と考えられた。

研究者らは、オランダのマンモグラフィ検診プログラムが乳がん死亡率へ与える影響は限定的と述べ、画像診断での乳がんの約半分が過剰診断であることを示唆した。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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