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コーヒーを1日1杯増やすと糖尿病リスクが減る

米国のハーバード公衆衛生大学院(Harvard School of Public Health:HSPH)の研究グループは4月24日、コーヒーを飲む量を増やしたら糖尿病のリスクが減ったという調査結果を、同大学院のサイトに掲載した。研究の詳細は「Diabetologia」誌オンラインに同日発表された。

コーヒーと糖尿病リスクの低下に関しては、ここ数年でさまざまな研究成果が発表されている。日本では2009年に国立国際医療研究センターの糖尿病研究グループにより、コーヒーをほとんど飲まない人に比べ、週3~4杯飲む人の2型糖尿病発症リスクは、男性で17%、女性で38%低いと報告している。

今回のHSPHによる研究は、米国の女性看護師の約9万5000人と、医療関係職の男性約2万7000人を対象に、コーヒーの摂取についてのデータを、4年ごとに評価したもの。

4年間のデータを集積、分析した結果、コーヒーを飲む量を1日1杯以上増やした人は、増やさなかった人に比べて2型糖尿病発症リスクが11%低いことがわかった。1杯以上減らした人では、2型糖尿病リスクは17%高かった。

 研究論文著者の1人、Frank Hu教授は「これらの知見は、多くの人にとってコーヒーには健康上の利点があることを証明している。しかしコーヒーは糖尿病リスクに影響する要因の1つであり、重要なのは個人個人が体重管理をし、運動をすることだ」と述べている。

結果は、コーヒーが耐糖能の悪化を予防する効果を示唆したことになるが、そのメカニズムは明らかではない。Hu教授の言葉通り、コーヒーは糖尿病予防に「効果が期待できる」くらいに考えて、バランスのよい生活習慣を心掛けるのがいいようだ。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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