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健康な食品を選ぶように、あなたの脳を「再教育」

英国BBCニュースは9月2日、「脳はより健康的な食品を好むように教育できる」という記事を掲載した。またこの記事は、英国NHS(国営保健サービス)のサイトでも紹介された。

米国ハーバード大学医学部の研究者らによる「iDiet」と呼ばれるこのダイエット法は、不健康で高カロリーの食品より、健康的で低カロリーの食品を好むように脳の報酬系を変更するというもの。1日に500-1000カロリーの削減を目標にした。13人という小規模人数で、予備研究を行ったところ、空腹を感じることなく効果が得られた。

「iDiet」で体重は減少した。興味深いことに、MRIスキャンで確認した脳の働きでは、低カロリーの食事をとった場合は報酬系の反応が増え、高カロリーの食事への報酬系の反応が減っていた。つまり、健康的な食事のほうが、脳が喜ぶようになった。このことから研究者らは、人は食習慣を変えることができると述べている。

脳の「報酬系」とは、人間や動物の脳にあり、欲求が満たされた時や満たされる期待があるときに活性化され、喜びや快さを感じる神経系を指す。エサと刺激の関係を学習し、行動に反映させた「パブロフの犬」なども報酬系研究のひとつとされる。自分で自分の脳の反応を「再教育」するこの方法は、甘いものや脂っぽいものを我慢せずに避けることができる最強のダイエット法かもしれない。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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