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ストレス解消にはやっぱり甘いもの

低糖質ダイエットのブームで、糖分は「悪者」になりつつあるようだ。しかし、砂糖のポジティブな効果として、甘いものでストレスが緩和できるかもしれないという論文が4月16日、「The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism」オンライン版に掲載された。

糖分の過剰消費と慢性ストレスはどちらも肥満と、その関連疾患のリスクとなる。動物(げっ歯類)を対象とした研究では、糖分の消費により、糖質コルチコロイドの合成を抑制するネガティブフィードバックが起こることが分かった。糖質コルチコロイドは抗ストレス作用を発揮するステロイドホルモンで、副腎皮質から分泌される。このため、糖分の消費がストレスへの反応をオフにすることが示唆された。

カリフォルニア大学デービス校を中心に行われた今回の試験の参加者は18-40歳の女性19人。人工甘味料のアステルパーム添加の飲料と砂糖添加の飲料の2グループに分け、それぞれ朝、昼、夜の食事時に飲むことを12日間続けた。

その結果、アステルパームグループに比べ、砂糖グループでは、脳の左海馬に高い活性が見られた。また、砂糖グループでは、ストレスを感じると分泌される糖質コルチコロイドの一種、コルチゾールが減少した。

ストレスを感じた時に甘いものが欲しくなる。これは、砂糖がストレスホルモンのコルチゾールが抑制することを、からだが知っているからかもしれない。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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