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芳香剤の香りが発がん物質に変わる?

エアフレッシュなーやボディスプレーなど芳香剤入り製品の危険性を考える記事が1月15日、英国BBCオンラインの「Magazine」欄に掲載された。近年の断熱性の高い家のおかげで、噴霧したこれらの芳香剤入り製品は室内で拡散し空気中で危険な化学反応を起こしているかもしれないという。

製品に使用される化学物質は厳しい規制があるが、噴霧後の室内の空気の測定まではこれまで誰もしていない。今回、国立ヨーク大学大気科学センターのAlistair Lewis教授とTrust Me, I’m a Doctorのチームが空気の測定を行った。

まず、英国ヨーク市内にある現代風の家5軒を対象に5日間にわたって室内空気中の「揮発性有機化学物質」の測定を実施した。家ごとに量は異なっていたが、ベンゼンは主に屋外の自動車排気ガスに、アルファピネンはパイン(松の木)の香りがついた掃除用品に、リモネンはお香に由来していた。リモネン濃度が高かった3軒では多数の掃除用品と香り付きキャンドルを使っていた。

リモネンは健康に大きな危険をもたらす化学物質ではなく、屋内に噴霧された後はリモネンとして長くは存在しない。Lewis教授らは、研究室レベルではリモネンが空気中で、発がん物質として認知されているホルムアルデヒドに生成されることを発見している。また、人々は室内芳香剤や空気清浄剤、掃除用品の香りを楽しみながら、化学物質への深刻な曝露を受けているようだと示唆している。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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