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運動中の脂肪酸化効果を上げるシネフリン

運動時にもP-シネフリンのダイエット効果があるという研究結果が、「British Journal of Clinical Pharmacology」8月号に掲載される。

柑橘類に含まれるアルカロイドの一種P-シネフリンは、熱産生反応をもつことから体重管理のためのサプリメントにも使用される成分である。この効果が、運動中の脂肪代謝を高めるかどうかの調査を実施した。

調査は、18人の健康な成人を対象に、P-シネフリンサプリまたはプラセボ(偽薬:セルロース)摂取後運動をしてもらい、それぞれのエネルギー消費量、脂肪酸加速度などを測定した。その結果、低〜中程度の運動強度で運動するとき、P-シネフリンは炭水化物酸化速度を低減しつつ脂肪の酸化速度を増加させていることがわかった。

シネフリンはエフェドリンと化学構造が似ており、血管収縮、血圧上昇、気管支弛緩作用が認められている成分。ダイエット用サプリメントに使用されて重篤な被害が相次いだエフェドリン(エフェドラ)の代替品として、ダイダイまたはビターオレンジ抽出などの名称でサプリメントに使用されている。最近、その安全性や有効性には疑問が持たれており、新たな研究が進められている。また海外では、シネフリン含有サプリメントでの死亡例も報告されており、実際の使用には注意が必要である。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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