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脳への電気刺激で食欲コントロール

経頭蓋直流電流刺激により過食症が軽減されるという研究が1月25日、オンラインジャーナル「PLOS ONE」に掲載された。経頭蓋直流電流刺激とは、頭皮の上から弱い直流電流を流して脳を刺激する方法で、現在、うつ症状や運動機能リハビリなどに効果が認められているもの。

経頭蓋直流電流刺激がどのように人の行動に影響するかは、まだはっきりと解明されていはいない。今回の試験は、神経性過食症による病的な摂食行動が脳の報酬処理、自己制御の変化、また前頭前野背外側領域を含む神経回路の機能的変化によって生じるという仮説に基づき、経頭蓋直流電流刺激によるこの領域へのアプローチを計画した。

男性1人を含む39人の過食症患者を対象に、20分間の電気刺激または30秒間の電気刺激(プラセボ)の施術を行った。各参加者は、施術後24時間以内の過激な食欲、体重増加に対する恐怖心または一般的な心理状態、および過食行動の頻度を報告した。その結果、20分間の電気刺激が食欲の衝動を抑制するという自己コントロールが増加し、摂食障害を軽減させることが分かった。研究者らは、これらのデータは、1回の経頭蓋直流電流刺激が一時的に神経性過食症の症状を改善する可能性を示唆したと述べている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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