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化粧品のパラベン、尿や母乳からも検出

化粧品などに含まれるパラベンがどの程度体内に蓄積されているかを調査した結果が3月20日、「Environmental Science & Technology」オンライン版に掲載された。パラベンは抗菌防腐剤および香料として、さまざまな種類のパーソナルケア製品、医薬品、食品に使用されており、すべての人が日常的に曝露される機会を持つ物質である。

今回の調査は、カナダのオタワで妊婦80人を対象に実施されたもので、「妊婦におけるプラスチックおよびパーソナルケア製品の使用関する調査(the Plastics and Personal-Care Product Use in Pregnancy  Study)」と名付けられた。参加者の尿サンプルから、メチルパラベン(MP)、n-プロピルパラベン(PP)、エチルパラベン(EP)、ブチルパラベン(BP)、イソブチルパラベン(IBP)およびベンジルパラベン(BzP)に関して分析を行った。これらのパラベンはまた、産後約3ヵ月で採集した母乳サンプルにおいても測定された。

母体尿で測定されたすべてのパラベンは中等度〜高再現性を示した。尿採取前の24時間に化粧ローションを使用した女性は、使用しなかったと報告した女性よりも、尿中の幾何平均パラベン濃度(80~110%)が有意に高かった。シャンプー、コンディショナー、化粧品を使用した女性でも、尿中パラベン濃度が70〜80%高かった。母乳サンプルの半数以下でMP、PP、およびEPを検出した。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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