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厳しい豪州環境基準認証製品でも有害物質検出

環境基準の厳しいオーストラリアにおける消費財の調査で、予想以上の揮発性物質が含まれていることが分かったと3月4日、「Air Quality, Atmosphere & Health」オンライン版に掲載された。

今回の調査では、「グリーン」または「オーガニック」の認定を受けている37の消費財(芳香剤、洗濯用品、洗剤、パーソナルケア製品)から排出される揮発性有機化合物(VOC)を比較した。ここに、フレグランスフリー製品などの12の消費財を加えた25件の先行論文を含め調査した。

37の製品から156種類のVOC、1製品あたり平均15種類のVOCが検出された。これらの156種類のVOCのうち、42種類は米国連邦法で有毒または有害と分類されたもので、各製品はこれらの化学物質の1種類を検出していた。「グリーン」認証のあるフレグランス製品からの発がん性有害大気汚染物質(HAP)の排出量は、認証のないフレグランス製品と大きく異ならなかった。芳香製品の最も一般的な化学物質はテルペンで、これはフレグランスフリー製品では検出されなかった。

排出される揮発性成分のうち、製品ラベルまたは物質安全性データシートに記載されていたのは3%未満にすぎなかった。今回の調査を実施したオーストラリアのメルボルン大学工学部土木工学、持続可能な都市・インフラ工学部門のAnne Steinemann氏は「健康への影響は個々の成分だけでなく多くの要因に依存するため、この研究ではリスクの可能性については言及していない。しかし、製品に含まれる物質の知識は、潜在的な化学物質への暴露と影響への理解、評価、低減への重要なステップとなり得る」と述べている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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