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栄養補助食品の毒性報告が増えている:米国調査

栄養補助食品の疫学を目的とした調査とその結果が7月24日、「Journal of Medical Toxicology」オンラインに掲載された。

2000年から2012年にかけて米国毒物データシステムに報告された、栄養補助食品(病院処方は除く)の摂取についての遡及分析を実施。栄養補助食品関連報告数は27万4998件で、2002年からはFDA(アメリカ食品医薬品局)の規制を受けて麻黄関連の報告が減少していたが、全体とすれば増加傾向にあった。その他報告の多い栄養補助食品は、植物性サプリ(31.9%)、ホルモン製品(15.1%)だった。報告の多くは6歳未満の子供への投与で(70%)、急性(94.0%)および意図しない服用・投与(82.9%)のものだった。医学的に重篤な有害事象は4.5%で、これらの大半は6歳以上で起こっていた(95.0%)。

麻黄(別名エフェドラ、漢方生薬としても利用される)、ヨヒンビン(アルカロイドの一種)、エナジー製品が毒性に関連するカテゴリーだった。麻黄はハーブ系のダイエットサプリとして販売されていた。ヨヒンビンは精力剤、滋養強壮剤として、エナジー製品はアルギニンやカフェインなどを含むエナジードリンクなどとして現在も販売されている。研究者らは、米国におけるヨヒンビンとエナジー製品へのFDAの規制の必要性を示している。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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