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キシリトールガムはのどへの効果なし

抗生物質耐性への対策から、咽頭炎への抗菌薬処方を減らすためにプロバイオティクスおよびキシリトールの有効性を評価した論文が12月18日、カナダ内科学会発行の「CMAJ」(Canadian Medical Association Journal)オンラインに掲載された。

3歳以上の咽頭炎患者689人を対象に、プロバイオティクス(試験にはソルビトールを使用)またはキシリトール入りのガムによるのどの痛みの緩和効果を検討した。ソルビトールは、免疫グロブリンAおよびT細胞の局部的活性化によりウイルス感染、細菌感染の両方に影響を及ぼすとされる。また、キシリトールは咽頭壁での細菌増殖を阻害するとされている。

ソルビトール入りガム(1日5個)、キシリトール入りガム(1日5個)、ガムなしの3グループに分けられた。さらに各グループの半数はプロバイオティクスカプセル(24×109コロニー形成単位の乳酸菌およびビフィズス菌含む)または偽薬(プラセボ)カプセルのグループに分けられた。結果は、最初の3日間での、のどの痛みおよび嚥下困難の自己評価による重篤度で評価した。

有害な副作用の報告はなかったが、プロバイオティクスは症状の重篤度を低下させるのに有効でないことが分かった。プロバイオティクスやキシリトールをベースにしたチューインガムは、咽頭炎の管理には効果的ではなかった。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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