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【化粧品開発展】鳥取大発ベンチャー、マリンNFを化粧品に応用

鳥取大学発のベンチャー、株式会社マリンナノファイバー(鳥取県鳥取市)は、第8回 化粧品開発展(1月24日~26日開催)において、『マリンナノファイバー(マリンNF)』を用いた化粧品および医薬・医療応用を紹介した。

マリンNFは、カニ殻由来の「キチン」を脱アセチル(キトサン化)することにより、ナノファイバーの内部がキチン、表面がキトサンの構造となっているもの。分子量は数万~数十万。サイズは幅が数十nm、長さが数μm。会場では、様々な用途に加工しやすいように、水分散液として展示していた。

従来、粉末状のキチンはあったが、沈殿するなど加工に使いづらさがあったが、マリンNFでは顧客の様々なニーズに対応できる。機能面においても、ヒトの皮膚細胞を用いた実験では、24時間経過しても細胞が委縮するなどの変性がなく元の状態を保持できている。この結果から、皮膚のバリア機能が向上し、保湿性を高めることが期待できる。「毛髪に塗っても、ハリやコシが違う」(ブース説明員)といい、幅広い応用が見込まれる。

また、医薬・医療応用としては、マウスの創傷に対して、キチンを塗布すると炎症反応が終了し、上皮・真皮層が再生した。このほか、鳥取砂丘のラクダの皮膚裂傷の修復や、マウスのアトピー性皮膚炎の緩和も可能としている。

マリンNFは、同大学大学院准教授の伊福伸介氏が開発したもので、同社の社長も務める。同社は2016年4月に設立、量産体制も整っている。展示品は水分散液だが、「ユーザーの要望で様々な形で提供できる」(ブース説明員)としている。アサヒフードアンドヘルスケア株式会社(東京都渋谷区)と同大学が開発したキチンナノファイバー配合の乾燥敏感肌用化粧品『うるおいミルク』をすでに販売している。

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