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褐色細胞の観察にマイクロダイアリシス法を活用

褐色細胞がエネルギーを燃焼する様子がマイクロダイアリシス(microdialysis)法を用いて観察できたという研究報告が5月24日、英国エジンバラ大学からプレスリリースされた。この研究の詳細は「Cell Metabolism」に掲載された。

褐色細胞は脂肪を分解して熱を発生させる細胞として、肥満治療法への有効利用が研究されている。体内の深部にある褐色細胞の観察はこれまでPET / CTと呼ばれる医用イメージング技術を利用して行われてきた。しかし、褐色細胞の熱を発生させるプロセスの解明には至っていない。

今回、同大学の研究者らは、マイクロダイアリシス法で色細胞の観察に成功した。マイクロダイアリシス法(微量透析法)は、体内の褐色脂肪領域に小さなチューブを挿入し、組織の化学的構成を収集。生体に大きな負担をかけることなく、細胞外の分子を直接サンプリングできるという。研究者らは6人の健康なボランティアを対象にした実験で、褐色細胞は、身体がそれ自体の熱を発生する必要がない暖かい状態でも活性であることが観察された。これは、今まで観察されなかったことであった。

研究者らは、この技術が特定の組織の構成を分析するのに役立ち、褐色脂肪がどのように作用するのかをよりよく理解するために役立つであろうと期待している。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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