皮膚科医に聞く、「夏でもしっかり保湿ケアをすることが大事」

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2018.07.10

編集部

夏の肌トラブルは、汗と紫外線によるものが非常に多く、汗をかいたまま放置していると、アトピーやニキビの悪化、汗かぶれなどの原因になる。これは、皮膚の表面にはマラセチア菌と呼ばれるカビの一種が存在していることに関係がある。

高知市の横川ひふ科クリニック院長の横川真紀氏によると、マラセチア菌が特に好きなのは汗と皮脂として、汗を放置していると皮膚表面や毛穴の中でどんどん増え始めるという。その結果、湿疹のような発疹やニキビのようなブツブツを引き起こす。見た目だけでは診断が難しく、治療が長引くケースも少なくないという。

そのため、 汗をかいたら、早めにシャワーを浴びることが大切。外にいるときには、こまめに汗をふき取るよう心がける。大量の汗をかいた場合は、すぐにお風呂に入ることを勧める。

一方、紫外線による肌ダメージは、一年の中で最も紫外線量が多い夏こそ、特に注意が必要という。頬骨のところにシミができる肝斑は、紫外線が一番の要因。強い紫外線を浴びる夏は肝斑が濃くなりやすく、来院する患者も8月〜9月にかけて多くなるようだ。

さらに、日焼け止めは、適量塗ることと、塗り直しを行うことが大切という。日本人女性は日焼け止めを適量の1/2程度しか塗っていないというデータもある。適量の1/2しか塗れていないと、効果は1/2どころか1/5程度にまで下がってしまうとも言われている。

商品にもよるが、顔全体に対し、クリーム状ならパール2粒分、リキッド状なら1円玉2枚分は塗って、基本的には、ベタつくくらいの感覚が良いという。

夏は、紫外線で肌の角層が乱れることから、肌の水分が蒸発しやすくなる。さらに長時間冷房の効いた部屋にいると、余計に肌の乾燥を招く。そのため実は、夏でもしっかり保湿ケアをすることが大事だという。

夏になると、ベタつきを気にして、化粧水や乳液も「さっぱり」タイプに移行する人が見られるが、夏の肌は意外と乾燥している。そのため1日1回は、保湿力の高い基礎化粧品を使う。保湿対策にはシートマスクも有効だ。特に日焼け後はしっかり冷やしてその日のうちに保湿ケアをすること。また、ビタミンC成分が有効なので、化粧水などはビタミンC配合の製品を意識的に選ぶと良いとしている。

夏の肌トラブルに関する横川氏へのヒアリングについては、“生活紙”を企画・販売している株式会社三彩(高知県土佐市)が立ち上げた「よさこい美容調査委員会」が行っている調査の一環。同委員会では、よさこい祭りシーズンに向けて、高知県ならではのコスメや美容市場の動きについて調査を行っている。

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