資生堂がインドに100%子会社、中間層向け商品展開
2013.07.22
編集部
資生堂はインド市場に本格的に進出した。7月4日に、100%子会社の「資生堂インド」をインド・ムンバイに設立。今後大きな拡大が見込まれるインド市場で、中間所得者層を対象とした商品展開を行う。通常のマス商品よりも高級感はあるが、プレステージ商品に比べると値ごろ感がある商品に特化したビジネス展開を図る。
同社は2001年より、現地代理店「Baccarose(バッカローズ)社」を通じて、インドの富裕層向けに、「SHISEIDO」「Issey Miyake(イッセイ ミヤケ)」などのデザイナーズフレグランスなどを販売していた。新子会社では、アジアを中心とした12カ国で展開するコスメブランド「Za(ジーエー)」を導入する予定で、2014年4月より販売を開始する。2014年末までにムンバイ、デリーなどの主要都市の組織流通チャネルなどで250店、4年後の2018年には1,700店規模の出店を見込む。
今回、インドに導入する「Za」は、「資生堂」の名を冠さないブランド。1997年よりアジアを中心に展開しているセルフタイプのスキンケア、メーキャップのブランド(=画像)で、昨年は日本にも導入しており、今年6月からはフィリピンでも発売されるなど好調に推移している。インドで販売する「Za」の商品は、主に同社のベトナム工場(ドンナイ省)で生産し輸出することで、原価や輸送費の低減を図っている。
同社の海外売上高比率44.9%(2013年3月期)。インドでの100%子会社設立により、資生堂はすべてのBRICS諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国)において直接投資を開始したことになる。今後も新興市場に積極的な投資を行っていく方針だ。
<新会社概要>
名称 :資生堂インド/(英文) Shiseido India Private Limited
取締役:岡澤 雄(資生堂取締役執行役員常務 兼務)
設立 :2013年7月4日
所在地:インド・ムンバイ
資本金:6.5億インドルピー(2013年1月のレートで約10億円)