ワイン副産物のブドウ搾りかす、化粧品抗酸化成分として有望か

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2018.07.31

国際部

ブドウ搾りかす由来の酸化防止剤の有効性および安全性を調査した結果が7月21日、「Cosmetics」オンラインに掲載された。

この研究の目的は、化粧品成分としての抗酸化物質としてワイン製造プロセスから得られたブドウ搾りかす(ブドウポマス)の有効性および安全性を調査することであった。今回使用したブドウは、北アメリカからカナダにかけて自生し、ワイン用栽培種としてはコンコード、カトーバなどが知られるラブルスカ種(Vitis labrusca L.)とした。

ブドウの搾りかすを乾燥させ、溶媒で抽出した。抽出物を濾過し、凍結乾燥させたものを試験対象とした。75%アセトン – 水の抽出でより良好な収率を得た。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析により、活性化を有するエラグ酸が確認された。細胞毒性試験では、3T3細胞株に対して試験した最高濃度であっても、ブドウ搾り汁からの抽出物が安全であることを示した。走査型電子顕微鏡(SEM)分析で、処理された細胞の形態学的細胞変化がないことを明らかにした。過酸化物溶液で促進した酸化に対する細胞の保護が、試験した最も低い濃度で観察された。今回の試験では、ワイン製造プロセスのブドウポマスの生体成分に起因する重要な抗酸化活性があることを明らかにした。細胞培養アッセイの結果から、化粧品配合物の原料としてのブドウポマスの抽出物の安全性および有効性が示唆された。

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