クロモジエキスの「プロアントシアニジン」に感染予防の期待

最新商品

2018.10.2

編集部

生薬として知られるクロモジの効能が、科学的に解明されつつある。養命酒製造株式会社(東京都渋谷区)によると、クロモジエキスに含まれるポリフェノール「プロアントシアニジン」には抗ウイルス作用があり、インフルエンザのほか、ノロウイルスやロタウイルスなどの感染に対する予防が期待できるという。

ウイルスは一般的に、細胞内の活性酸素を増やし、細胞を弱らせることで増殖する。クロモジエキスに含まれる「プロアントシアニジン」は、細胞内の抗酸化酵素を活性化させ、活性酸素を中和することで、間接的にウイルスの増殖を抑えることがわかっている。

また、国立研究開発法人国立国際医療研究センター研究所の研究により、「プロアントシアニジン」がウイルスの表面に直接接触し、膜を破壊し、ウイルスを不活性させることもわかっている。これらの研究は、日本感染症学会学術講演会(2018年6月開催)において、同センターと養命酒製造の共同研究成果として発表した。

クロモジは、日本の山地に自生するクスノキ科の落葉低木。クロモジの枝には甘い芳香があり、この香りがあるから、または抗菌作用があるから、など諸説あるが、古くから皮付きのまま削って楊枝として使われ、今では和菓子に添えられる高級楊枝としても知られている。

参考リンク
養命酒製造株式会社

#

↑