ユーグレナ粉末と野菜粉末の同時摂取で内臓脂肪重量減少を確認

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2018.10.17

編集部

武田コンシューマーヘルスケア株式会社(東京都千代田区)と株式会社ユーグレナは、 東北大学大学院農学研究科食品機能健康科学講座食品化学分野の都築毅准教授との共同研究において、 微細藻類ユーグレナと野菜粉末の同時摂取により、 腸内細菌叢の調節を介して内臓脂肪蓄積の抑制作用および抗炎症作用を示唆する研究結果を確認した。

両社は、 ユーグレナを配合する新たな製品の開発可能性を共同で検討する包括的提携契約を締結している。

ユーグレナは、 特徴的な構造をもつβ-グルカンである不溶性食物繊維パラミロンと多種類の栄養素を含む微細藻類の一種で、 新しい健康食品として注目されており、 これまでに、 基礎試験において肥満および糖尿病の症状を軽減するなど、 さまざまな研究結果が報告されている。

同研究では、 マウスにパラミロン粉末、 ユーグレナ粉末、 およびユーグレナ粉末と水溶性食物繊維が豊富な野菜(大麦若葉、 明日葉、 ケール)の粉末の混合物を与え、 それらがマウスの健康状態に与える効果を評価した。

マウスを、 1.通常食を与えたマウス群、 2.パラミロン粉末を与えたマウス群、 3.ユーグレナ粉末を与えたマウス群、 4.ユーグレナ粉末と野菜粉末の混合物を与えたマウス群の4つに分け、 2ヵ月間経口摂取させた。

その結果、 ユーグレナ粉末およびユーグレナ粉末と野菜粉末の混合物の摂取により、 内臓脂肪である腎周囲脂肪組織重量および精巣周囲脂肪組織重量を有意に減少させることを確認。 さらに、 ユーグレナ粉末と野菜粉末の混合物を摂取したマウスでは、 精巣周囲脂肪面積の有意な減少が確認された。

また、 健康長寿者では炎症性指標が低レベルに維持されていると報告されていることから、 主要な炎症性サイトカインであるIL-6およびIL-1betaを測定。 その結果、 ユーグレナ粉末と野菜粉末の混合物を摂取したマウスではIL-6の有意な減少、 そしてユーグレナ粉末およびユーグレナ粉末と野菜粉末の混合物を摂取したマウスではIL-1betaの有意な減少が確認された。

更に、 ユーグレナ粉末と野菜粉末の混合物を摂取したマウスの腸内細菌叢では、 Lactobacillus 属などの宿主に有益な菌の増加を、 ユーグレナ粉末およびユーグレナ粉末と野菜粉末の混合物を摂取したマウスの腸内細菌叢では、 炎症に関係する有害菌の Clostridiaceae 科の減少を確認した。

これらの結果より、 ユーグレナ粉末と野菜粉末の同時摂取による腸内細菌叢の組成変化が、 内臓脂肪および血清中の炎症性サイトカインの減少に寄与したものと考えられる。 なお、 同研究成果は、 オンライン科学誌『Nutrients』に10月3日付で掲載された。

参考リンク
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