新規開発のTRPV1拮抗薬、アトピー性皮膚炎に効果示す

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2019.01.16

国際部

アトピー性皮膚炎の抗掻痒薬として期待されているPAC-14028の有効性を評価した第2相試験の結果が18日、「British Journal of Dermatology」オンラインに掲載された。

カプサイシン受容体として知られるTransient receptor potential vanilloid subfamily, member 1TRPV1)拮抗薬のPAC-14028を含んだクリームの軽度~中等度のアトピー性皮膚炎に対する有効性と安全性を、第2b相試験で検討した。TRPV1はアトピー性皮膚炎による掻痒および炎症誘発にも重要な役割が想定されているが、その治療効果は未知のままであった。

今回の試験では、アトピー性皮膚炎患者194人を、無作為にPAC-14028クリーム0.1%、0.3%、1.0%、対照薬に割り付け、12回の局所塗布を8週間行った。有効性は皮膚病変IGAスコア、アトピー性皮膚炎の重症度スコア(SCORAD)と湿疹面積および重症度指数(EASI)を用いて評価した。

その結果、8週目のIGAスコアによる治療成功率は、対照薬14.58%に対し、PAC-14028 0.1%クリームで42.55%、0.3%クリームで38.30%、1.0%クリームで57.45%だった。SCORADスコア、EASI、睡眠障害スコアおよび掻痒の視覚的アナログ尺度は改善の傾向を示した。重大な安全性の問題は報告されなかった。

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