シャンプーバー市場が急成長—プラスチック包装廃止が後押し
2019.07.12
国際部
固体シャンプー(シャンプーバー)の需要が急速に伸びているようだ。リサーチ会社 Grand View Researchの新しいレポートによると、世界のシャンプーバーの市場規模は2025年までに1700万ドルに達すると予測されている。2018年の同市場は推定1020万ドルで、2019年から2025年にわたり 年平均成長率(CAGR)7.6%で成長するという予測。 消費者の環境保全および持続可能性に関する意識の高まりは、パーソナルケア製品のプラスチック包装などをゼロにする方向により動くと予想される。また、合成化合物に関連した有害な影響への懸念が高まる傾向にあり、有機ヘアケア製品の用途が拡大していることが同市場を後押しする要因の一つとしている。
予測期間(2019年〜2025年)でアジア太平洋地域が最大の成長を予測されている市場で、8.2%のCAGRで急成長すると期待されている。オーストラリアは過去数年間にわたりプラスチックのリサイクルを重視している。同国の環境エネルギー省によって発行された「National Waste Report 2018」によると、2016年から2017年の一年間でオーストラリアは一人当たり約103kgのプラスチック廃棄物を生み出しており、その内、87%のプラスチック廃棄物が埋め立てられ、12%がリサイクルされ、廃棄物の1%だけが廃棄物施設からのエネルギーに変換されたという。
プラスチック包装を廃止する動きは世界各地で広がっており、政府のイニシアチブのもと、包装なしで販売されるシャンプーバーの需要を押し上げる可能性があるとみられる。