米形成外科学術会議の特別協賛企業にSientra社
2013.08.26
編集部
アメリカ形成外科学会(ASPS)は22日、豊胸手術用インプラントメーカーのSientra社が、10月11-15日に米国サンディエゴで開催される形成外科学術会議のプラチナサポーターであると発表した。
形成外科学術会議は、外科医のキャリアと実践におけるすべての面を成長させるため、審美外科および再建外科医への教育を提供している。「Sientra社は、外科医には大きな価値を提供し続け、整形手術における信頼できるパートナーである」と ASPS会長のGregory Evans医師は述べ、謝意を表した。
形成外科学術会議の概要は、以下の通り
・新しい34のコースを含む、74種の指導コース
・2日半の一般セッションでは、豊胸術、顔の若返りへの外科的および非外科的処置、専用の化粧品セッションを予定
・インプラント、下蓋眼瞼形成と合併症、手ごろな価格帯の処置方法、オバマ大統領の保険制度改革が与える影響などのトピックをパネル展示を設置
米国では、「サンシャイン法」と名付けられた連邦法が2010年3月に議会を通過。オバマ大統領が署名したヘルスケア改革法のサンシャイン条項として成立し、2012年分を2013年から開示している。これは製薬企業から医師、医療関係機関への支払いについての情報公開を義務付けたもので、支払い10ドル(約1000円)以上を全て、一般市民が見ることのできるデータベースで公開するという、企業と医師の関係をまさに「太陽の下で明らかにする」規制となっている。また、1件の報告漏れにつき最大1万ドルの罰金が課されるなど、違反には厳しい罰則が伴う強制力のある公的規制である。今回の発表は、企業と医療との関係性を透明にしようという動向を受けて、学術会議における協賛企業とその利益相反(COI)についての開示はもちろん、関連情報も積極的に公開していこうというもの。
欧州では、欧州製薬団体連合会(欧州32カ国、40企業)による自主規制(EFPIAコード)があり、自主規制ながら強制力を持ち、違反の罰則として社名の公表などがある。
日本では、製薬企業と医師の関連についての情報は、「透明性ガイドライン」という強制力のない自主規制で罰則も特に設けられていない。学術集会での利益相反(COI)については、日本医学会利益相反委員会報告「日本医学会分科会におけるCOIマネージメントの現況とその課題」が平成25年3月に発表されている。この報告で、学術集会での「ランチョン・イブニングセミナーなどの企業との共催セミナーについてはCOI開示は強く推奨されるが、25%では行われておらず改善すべき点であると思われた」と述べられている。