肥満手術後の体重減少、がんリスクを半分に

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2019.11.12

国際部

肥満または減量手術を受け、総体重の20%以上の減量を達成した重度の肥満患者は、20%以下の患者と比較して、がん発症リスクが50%低かったという研究報告が11月5日、ObesityWeek 2019の第36回米国代謝・肥満外科学会(ASMBS)年次総会で発表された。

LABS-2研究(肥満手術の縦断的評価)に参加している病院で、腹腔鏡下胃バイパスまたは胃バンディングを受けた肥満手術を受けた成人2107人のデータをレビュー。年齢、性別、学歴、喫煙歴を調整した後の発がんの予測因子として、体重とがんの血清バイオマーカー(血液、尿または体組織で検出されたタンパク質)を術前および術後1年で測定した。

肥満手術の1年後にBMI 30以上の患者は、BMI 30未満の患者と比較してがんリスクが60%高かった。術後7年のがん発症率は総体重の20%以上の減量達成患者の約3.6%と比較して、20%未満の患者で約6.2%と高かった。最も一般的ながんの種類は、乳がん(34%)、甲状腺がん(8.5%)、黒色腫(7%)、大腸がん(6%)、腎臓がん(6%)、子宮がん(5%)、肺がん(4%)だった。「重度肥満患者にとって、肥満手術は最も効果的な治療法であり、がん、心臓病、糖尿病などの多くの病気を予防する効果的な方法であるというエビデンスが増えている」研究者らは述べている。

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