こんにゃく抽出エキスに皮膚のセラミドを補う効果
2020.02.12
国際部
こんにゃくに含まれるグリコシルセラミドの皮膚への効果を検討した無作為化試験の結果が1月31日、「BMC Complementary Medicine and Therapies」オンラインに掲載された。
グリコシルセラミドは肌保湿効果やアトピー性皮膚炎の緩和などで注目の成分である。皮膚バリア効果の高いセラミドは、含有量が減少すると皮膚の乾燥としわを引き起こす。食事から摂取するセラミドは、皮膚のセラミド含量を潜在的に補うことが期待されている。今回の研究では、プラセボ対照臨床試験において、5%グリコシルセラミドに標準化されたこんにゃく(Amorphophallus konjac)塊茎からの水性アルコール抽出物の経口補給の皮膚への効果を評価した。
健康なボランティア51人(18〜60歳)を、プラセボまたはコンニャクエキスカプセル(5mgグリコシルセラミド)の2グループに分け6週間の試験を実施した。その結果、コンニャクエキスカプセルの経口摂取は、皮膚の乾燥、色素沈着過剰、発赤、かゆみ、油性を有意に減少させることが観察された。コンニャク抽出物摂取後の皮膚の健康の改善は、開始から時間依存性であることもわかった。有害事象や毒性の報告はなく、研究期間を通して全体で十分に許容されていた。