化粧品のアレルギーテスト用の天然由来成分を新提案
2020.04.9
国際部
スクリーニングテスト用の新たな化粧品成分を探る試験が行われたという報告が4月5日、「Contact Dermatitis」オンラインに掲載された。
消費者のし好の変化にも伴い、近年特に天然由来の成分を化粧品に加えることが多くなった。植物由来、動物由来を問わず、これら成分の一部は皮膚アレルギーを起こす可能性がある。今回の試験では、アレルギー誘発の可能性がある天然由来の化粧品成分(タイプIおよびタイプIV)を特定し、化粧品スクリーニングテストシリーズを提案した。
はじめに、消費者が化粧品に含まれる問題のある物質を回避するのに役立っている、非営利組織によるアプリケーションを用いた市場調査を行った。調査対象は、天然由来の化粧品の成分についてラベルチェックされた化粧品10067個だった。つぎに、天然由来の成分がどれだけ頻繁に記述され、化粧品等の局所投与製品のアレルギー反応と関連していたかを調べる文献検索を実施した。その結果、化粧品30個以上に含まれていることが確認された121種類の天然由来成分を特定した。そのうち、22の成分がスクリーニングテストシリーズ用に選択された。
この試験の結果から、研究者らは「化粧品への皮膚アレルギーを持つ患者を対象にした天然由来成分のパッチテストとプリックテストのシリーズを提案し、より多くの化粧品アレルギーの原因究明を目指す」と述べている。