中国で6月の高級美容製品のeコマース売上高、87%増の13億ドル
2020.09.11
国際部
グローバル情報会社NPDグループは、中国で2020年6月のeコマースのプレステージ美容製品の売上高が前年同期比87%増の13億ドルを記録したと、このほど発表した。中国では、半期に一度のeコマース・ショッピングフェスティバル「618」が6月18日に開催され、美容業界もこの恩恵を受けたようだ。今年は昨年より2倍以上のおおよそ10万のブランドが1000万以上の割引製品をオンライン市場で販売したという。
プレステージ美容製品はすべてのカテゴリーで快調な6月期決算を報告した。最大の売上高を記録したのはスキンケアで、前年同期比98%増の4億8900万ドルだった。メイクアップの売上高は前年同期比58%増の1億200万ドル、フレグランスの売上高は前年同期比61%の2100万ドル、ヘアケアの売上高は前年同期比126%増の1600万ドルだった。
メイクアップ部門は、今年初めのパンデミックの影響を受け、他のカテゴリーと比較して成長率が低かったが、中国国内の経済活動が再開され人々が通常のビジネス慣行を再開し始めたため、6月以降の成長の加速が期待される結果となった。フェイスマスクの継続的な使用は、アイテムの売上に変化をもたらした。リップ製品の売上高は前年同期比12%の成長に対して、アイメイク製品の売上高は前年同期比159%と飛躍的な成長を記録した。
NPDグループ、APACのマネージングディレクターの Stanley Kee氏は、「eコマースチャネルは、今後数か月の間に美容製品の急速な成長率を維持する可能性が高い」と予測している。同グループが最近、中国の消費者に世論調査を実施したところ、 調査対象者の26%が美容製品を購入する時、オンラインチャネルのみを利用していると回答。11月11日に予定されている「独身の日」商戦で、「618」を凌ぐ売り上げが期待されている。