特定タンパク質が皮膚のバリア機能と保湿機能を強化 基礎化粧品開発に応用

最新商品

2021.08.5

編集部

株式会社ノエビアホールディングス(兵庫県神戸市/代表取締役社長:大倉 俊)は6月、タンパク質の「RANKL」が、皮膚のバリア機能及び保湿機能を強化することを発見したと発表した。

具体的には、免疫と骨の健康に関わるタンパク質である「RANKL」が、皮膚における異物侵入や水分の流出を防ぐバリア機能と保湿機能に重要なタンパク質「タイトジャンクションプロテイン1」と「フィラグリン」を増加させ、両機能を強化することを明らかにしたというものだ。

この研究の実験では、太陽光の影響を受けていないヒトの腹部から採取した皮膚組織を用い、免疫染色法により「RANKL」を赤色に蛍光染色し、蛍光顕微鏡で観察した。

その結果、表皮と真皮の細胞が赤く染色され、とくに表皮細胞 がより強く染色されたことから、「RANKL」は表皮に多く発現するタンパク質であることが確認された。

そこで「RANKL」の機能を解析した結果、「RANKL」の発現量を高めた表皮細胞ではバリア機能と保湿機能に重要なタンパク質「タイトジャンクションプロテイン1」及び「フィラグリン」が多いことが分かった。

これにより、「RANKL」が「タイトジャンクションプロテイン1」と「フィラグリン」を増やし、皮膚のバリア機能及び保湿機能を強化することが明らかになった。

同社は今後、この研究成果を基礎化粧品の開発へ応用する予定だ。

#

↑