脂肪吸引術中の出血抑制にトラネキサム酸が有効
2021.08.12
国際部
脂肪吸引術にトラネキサム酸を併用することで出血が抑制されるかを検討した臨床試験の結果が8月5日、「Aesthetic Plastic Surgery」オンラインに掲載された。
美容整形術の中でも最も頻繁に行われる脂肪吸引は血行力学的変動、また失血の危険の影響で吸引できる脂肪の量が制限されている。今回の研究では、整形外科や心臓手術でその有効性が示されているにもかかわらず、脂肪吸引における使用のエビデンスが不足しているトラネキサム酸の有効性安全性を、前向き無作為化対照臨床試験で評価した。
それぞれ25人の参加者からなる2つのグループ、トラネキサム酸を併用した脂肪吸引または従来の手法による脂肪吸引に無作為した。トラネキサム酸併用グループでは輸血を必要とすることはなく、また有害事象も見られなかった。従来の手法による脂肪吸引のグループでは参加者の20%で輸血を必要とした。