コロナ禍でリップメイクの購入頻度が52.1%減少 ソフトバンク子会社が消費者動向を調査
2021.10.26
編集部
ソフトバンク株式会社の子会社であるSBペイメントサービス株式会社(東京都港区/代表取締役社長兼CEO:榛葉 淳)は10月19日、美容・コスメ商品の消費者動向に関するアンケート調査をの結果を発表した(https://www.sbpayment.jp/news/press/2021/20211019_000955/)。調査対象は、20~70代の男女4,377人。
同調査によると、まず20代女性の67.2%が美容のトレンドについて情報収集を行っていることがわかった(グラフ1)。
これを細かく見ていくと、「日頃から情報収集している」と回答したのは、男女とも20~29歳の割合が最も多く、女性は25.9%、男性は19.3%という結果になった。
女性の「日頃から情報収集している」「タイミングや必要なときだけ情報収集している」と回答した割合を合わせると、20~29歳は67.2%、30~39歳は53.3%、40~49歳は44.3%となっており、全年代で男性よりも高く、女性は美容のトレンドに対して関心が高いことが分かった。
次に、美容商品を購入する際に行う行動としては、女性が美容商品を購入する際に、まずは好きなブランドで商品をチェックしていることが分かった(グラフ2)。
たとえば、女性は、スキンケア、ベースメイク、アイメイク、リップメイク、スペシャル美容では「好きなブランドを取り扱う実店舗に足を運ぶ」と回答した割合が最も多く、次いで「好きなブランドの公式サイトやアプリを見る」と回答した割合が多いという結果とった。
男性はスキンケアでは14.6%、ベースメイクでは6.1%、リップメイクでは6.2%が「好きなブランドを取り扱う実店舗に足を運ぶ」、アイメイクでは5.5%が「好きなブランドの公式サイトやアプリを見る」、スペシャル美容では5.2%が「美容専門ウェブメディアやアプリ(アットコスメ、LIPSなど)を見る」、インナーケアでは9.5%が「ECモール(Amazon、楽天、PayPayモール、Yahoo!ショッピングなど)を見る」の割合が最も多く、商品によって購入時に最初にとる行動が異なる結果となった。
3番めは、美容商品を購入したことがある消費者に、各商品をどのWebサイト・アプリで購入することが最も多いかを尋ねた。その結果、スキンケア、ベースメイク、リップメイクにおいては、「好きなブランドの公式サイトやアプリ」での購入の割合が40%以上と最も多く、アイメイク、スペシャル美容、インナーケアにおいては、「ECモール(Amazon、楽天、PayPayモール、Yahoo!ショッピングなど)」での購入の割合が45%以上と最も多い結果となった(グラフ3)。
そして、新型コロナウイルス感染症拡大により、美容商品の購入頻度は変化したか尋ねたところ、52.1%がリップメイクの「購入頻度は減った」と回答し、反対に25.1%がスペシャル美容の「購入頻度は増えた」と回答した(グラフ4)。
この傾向について同社は「日常的にマスクをする時間が増えた昨今、リップメイクは崩れやすく、マスクで隠れて見えない部分のためリップメイク自体をする頻度が減った一方で、おうち時間が増えた影響でスペシャルな美容ケアに時間をかけるようになったことが考えられます」としている。
さらに新型コロナウイルス感染症拡大により、美容商品の購入費用は変化したか尋ねたところ、女性は、すべての商品で「購入費用は減った」が「購入費用は増えた」割合を上回る結果となった(グラフ5)。
一方、男性は、ベースメイクでは42.4%、アイメイクでは40.5%、スペシャル美容では36%が「購入費用は増えた」と回答し、男性においては美容商品にお金をかける傾向になったことが分かった。
今回の調査について同社は「特に男性において美容への意識が非常に高まっている傾向が見られました。美容商品を取り扱う事業者は、商品や性別によって購入頻度が異なることを踏まえ、Webサイトで扱う美容商品のラインアップや在庫数を決定することが良いと考えられます。また、Webサイトやアプリでの購入の優位性として、Webサイト限定キャンペーンを展開したり、AIによる肌診断を活用し各々の悩みに合った商品の成分や効能の提案を行ったりすることで、消費者の満足度の向上や売上拡大に繋がるのではないでしょうか」との見解を披露している。
なお、調査の全文は、https://www.sbpayment.jp/internal/whitepaper/beauty_cosmetics_ec_survey.pdfでダウンロードすることができる。