髪の再生におけるエクソソーム治療に関係する文献レビューの成果が4月20日、「Journal of Cosmetic Dermatology」オンラインに掲載された。

今回のレビューでは、脱毛症の再生治療薬としてのエクソソームに関連した文献を評価し、今後の研究での改善すべき領域の特定を試みた。レビューの対象として、PubMed、EMBASE、およびGoogle Scholarデータベースから「エクソソーム」、「脱毛症」、「脱毛」などのキーワードで検索を行い、47件の文献を特定した。臨床試験データベースでは「エクソソーム」というキーワードで特定できた文献はなかった。

その結果、今回のレビューでは、医学におけるエクソソーム使用の歴史、脱毛治療における想定される根本的なメカニズム、および現在の臨床研究についての詳しい説明が特定できた。前臨床試験では、再生医療および脱毛治療におけるエクソソーム治療の利点が示された。臨床試験では、医学におけるエクソソーム使用の安全性が示されたが、脱毛症に対するエクソソーム治療の有効性と安全性を示すデータは不足していた。安全性、エクソソームソース、最適な治療提供メカニズムと投与量などが効果的な治療に必要ないくつかの知識ギャップであることが特定された。著者らは、脱毛症へのエクソソーム治療の実用化が間近に迫っており、さらなる研究と臨床試験が必要であると述べている。